インド占星術鑑定室 -Astrological Academy-

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結婚・相性

生涯独身の女性Aさんのチャート

 ある時、私の所に仕事の相談で鑑定依頼にAさんという年配の女性が見えた。仕事の方は順調とみたが、話がふと恋愛・結婚の話に及ぶと「私は一度も結婚したことがない。恋愛らしい恋愛もこの年になるまでしたことがない」と淡々と語っていた。「淡々と」という意味は、別にそのことを特につらいとか惨めとか思っていない様子に見えたからだ。

 Aさんのチャートは上図のようになっている。因みに生年月日は1942年10月15日午前6時30分東京生れである。

チャート

 アセンダントは天秤の5度55分にある。従って第10室は蟹座にあたるが、ここに木星が在住している。つまり木星は高揚しておりナヴァムシャの蟹座にも木星が在住しヴァルゴッタマになっている。ケンドラ在住の高揚の木星であるからハンサヨガとなる。

 第10室は仕事のハウスである。この面ではAさんは確かに幸運である。強い責任感をもつ人で上司から頼りにされ、現在、子会社の役員までやっている方である。アシュタカヴァルガの得点も7点と非常に高い。しかし、この木星は3室と6室を支配しているので必ずしも仕事が好きでやっているわけではないだろう。

 木星は土星から3番目のアスペクトを受けているので、享楽的には使えない。好きでなくても勢い仕事一辺倒の人生になる。

 月は射手座0度のガンダータのポジションに在住する典型的なケマドルマヨガである。これは孤独と寂しさを表す。しかし、ケンドラに木星が在住するので仕事にはひたすら打ち込むし成功もする。しかし、これだけ木星がいいと、恋愛・結婚などできなくてもいじけたり世を恨んだりというようなことはなくなる。ここらへんが木星のもつよさなのである。

 Aさんのもう一つの大きな特徴は第12室乙女座にある。ここに減衰の金星、高揚の水星、火星、ヴァルゴッタマの太陽と惑星集中している。これは宗教的修行や実践を志すといわれている「サンニヤシヨガ」の一つである。これは出家の可能性を示すヨガである。減衰の金星は結婚運のない事を示す。恋愛を表す第5室にはケートゥが在住し、しかも風のサインの水瓶座に在住する為クールな感情をもつので強い恋愛感情をもつこともない。又、火星は結婚を意味する第7室に8番目のアスペクトをしている。第7室のサルヴァッシュタカヴァルガは22点と低い。これも結婚運のない事を示している。又、アセンダント、太陽、月、金星からみた7番目のハウスにいずれも惑星が在住していない。

Aさんの結婚運の弱さは
(1) ケマドルマヨガ
(2) サンニヤシヨガ
(3) 金星の減衰
(4) 第5室の弱さ
(5) 第7室の弱さ
(6) 火星の8番目のアスペクトが第7室に来る
(7) 第7室の惑星のポジションの弱さ
に示めされている。

 こうみてくると、Aさんは仕事では成功するが、恋愛・結婚には縁のない典型的なチャートである。実際に話で聞く限り、その通りの人生を歩んできている。